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白夜行 [書庫]


白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 文庫



数年前ドラマで見た時から原作読みたいと思っていたのですが、なぜか機会がなくてこんな遅くなってしまいました。
感想からいうと、「悪女」というもののひとつの典型的な形を知ったという感じです。
ず~っと昔、悪魔は美しくなくてはならない。美しくないものに人は魅入られたりしないという言葉を読んでから私の中の悪魔と言うのは恐ろしい姿はしていないのです。

むしろ美しくて、一見儚げでその実ぞっとするような凄みを帯びていること。
これが私の中の悪魔のイメージ。
昔見た映画「インタビューウイズバンパイア」のレスタト(トム・クルーズ)がまさしくイメージどうりです。


この作品はドラマよりもやはり原作の作品感が好きです。
ドラマの雪穂は少女時代は原作のイメージそのままですが、大人になってからは悪女になりきれていないんです。
凄味がない。
だから本当の意味でラストシーンの桐原亮司の死がドラマでは哀しくなかった。
原作の雪穂はもっともっと哀しいほどに悪です。
そしてそんな風にしか生きられない。
そしてそう生きることにためらいがない。


意外だったのは、ドラマでは何回か雪穂と亮司のシーンがあったのですが、原作では一度もないんですよね。
だから二人の口からいろいろな出来事の真相が語られることも一切ない。
本当なら不完全燃焼のはずなのになんだか長距離を走った後のような妙な達成感があります。

「あたしの上に太陽はなかった。でも、暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはなかったけどあたしには十分だった。その光で夜を昼と思って生きてこれた。あたしには最初から太陽なんかなかった。だから失う恐怖もないの」
雪穂の言葉です。
これが白夜行の意味です。
そして雪穂にとって太陽に代わるもの。それが亮司だったんですね。

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