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「数えずの井戸」 京極夏彦 [書庫]

久々にどっぷりと京極ワールドにはまりました。

京極版「番町皿屋敷」
あのお菊さんが井戸から「1枚・・2枚…」と皿を数えるので有名な怪談話。
京極さんにかかるとこんなにも哀しい・・・・・ひたすら哀しい物語になる。

どんなに満たされた状況でも何かが欠落していると感じてしまう青山播磨。
数えることですべてを見失ってしまうから数えることをやめてしまった菊。
数などに意味はない。零も百も同じ。そううそぶいてすべてを破壊しようとする遠山主膳。
手に入らないものを欲しがることはしない。手に入るものならどんなことをしても手に入れようとする大久保吉羅。
数えることしか知らない。そこに意味などない。米搗きの三平。


武家の価値観と町方の価値観。
主筋と家来の価値観。
男と女の価値観。
裁くものと裁かれる者の価値観。

相反する双方の価値観の違いが悲劇を生む。

「数えるから足りなくなる」

何とも意味深なせりふである。
人はいろいろなものを数えようとする。
幸せさえ数に置き換えようとする。
それこそが悲劇を生むのかもしれない。


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